イベント内容
北海道大学函館キャンパスにて、「1匹の魚を食べるのは、魚を解剖実験するのと同じ」というコンセプトのもと、デジタル顕微鏡を使用した「宗八かれい塩焼の観察」と「透明標本の観察」のオンライン授業を行いました。
(デジタル顕微鏡)
(宗八かれい塩焼)
(透明標本)
講師は、魚類の胚発生や養殖について研究されている北海道大学北方生物圏フィールド科学センター・教授の山羽悦郎先生です。参加者は、函館市、利尻富士町、東京都、神奈川県、兵庫県などの全国の中学生で、夏休みを利用してご参加頂きました。皆さんには、事前に、宗八かれいの干物とデジタル顕微鏡、透明標本などを送付し、宗八かれいはオンライン授業直前に各学校で焼いて準備をして頂きました。
オンライン授業では、山羽先生に宗八かれいの体の構造や役割などを解説して頂きながら、参加者はお箸を使って解剖し、皮の表面の構造や身(筋肉)の色の違いなどを観察したり、背骨の脊髄神経の孔にピアノ線を通す実験をしたりしました。透明標本の観察では、体の断面からみた骨の構造や鰭とのつながりなどを観察しました。
特に、宗八かれい塩焼の解剖実験では、食べながら観察を行ったため、ZOOMのチャットに「美味しいです!」、「ご飯に合います!」といった参加者の皆さん感想を頂き、終始和やかな雰囲気で授業が進みました。
各学校の教員からは「子供たちの真剣な表情、美味しい表情、そして何よりも好奇心いっぱいの表情、色々な感情を引き出していただけてありがとうございます」という感想を頂きました。
今回のこのイベントを通じて、魚の生態や体の構造への興味、海の食資源への関心を高めるきっかけになったと思います。そして何より、魚の美味しさを知ってもらえたのが大変良かったと感じています。
(渡辺望未)