イベント内容
海の素晴らしさを表現する「海の宝アカデミックコンテスト2019 全国大会 -海と日本PROJECT-」には、募集期間の7月1日(月)~9月25日(水)に、全国から「マリン・サイエンス部門」と「マリン・カルチャー部門」あわせて245作品の応募がありました。応募作品は、まず書類コンテスト(北海道・東北ブロック、関東・中部ブロック、近畿・中国ブロック、四国・九州・沖縄ブロックの全国4ブロックにて専門家が審査を実施)で審査、表彰されました。その中から選ばれた最優秀チーム16組が函館市(北海道)に招待され11月16日に北海道大学水産学部の大講義室で開催された頂上コンテストに臨みました。
全国から集まった参加者たちは、それぞれ写真、イラスト、小道具などの工夫をこらしプレゼンテーションを行いました。熊本県立牛深高等学校の浦上世里華さんと太田早紀さんは牛深ハイヤを歌って発表を行い、会場からも手拍子が送られ、会場が一体化しました。大阪府立生野高等学校の奥村昂平さんと北田智士さんはコントを交えながら発表し、会場を和ませました。新潟県立新潟南高等学校の南優芽花さんは、サメの模型をかぶり、お手製のパペットも使って発表。南さんには、新潟県立新潟南高等学校出身で現在北海道大学水産学部一年生の先輩も札幌から応援に駆けつけてくれました。
沖縄県糸満市立糸満中学校の上原一路さんは、調査のため収集した貝標本の一部を沖縄から持参。発表の中で会場に回覧し、審査員たちも参加生徒たちも実際の貝の様子を少しずつ観察することができました。
5分間の発表の後には2分間の質疑応答タイムがあり、審査員の方からは高度な質問が飛び交います。発表者は、難しいながらもそれぞれが考えを巡らせて質問に答えます。今年は審査員だけではなく、他の発表を行う生徒からの質問もあり、例年以上に白熱したコンテストとなりました。
すべての発表が終わったら、お昼ごはんをはさんで結果発表です。厳選なる審査の結果、「海の宝アカデミックコンテスト2019 全国大会 -海と日本PROJECT-」各部門の大賞には以下の二人が選ばれました。
マリン・カルチャー部門 海の宝大賞
東京都立小金井北高等学校 若原瞭さん
「海の宝アカデミックコンテストには高校一年生のときから応募してきました(2018年は審査員特別賞受賞)が、今年、三度目の正直ではじめて全国大会まで来ることができました。三年間の集大成で大賞をとることができ、とても嬉しいです。より多くの人に海の素晴らしさを知ってもらいたいです。」
マリン・サイエンス部門 海の宝大賞
玉川学園高等部 平井亮太さん
「中学校一年生のときから所属するサンゴ研究部でサンゴの研究を続けてきました。今回、大賞をとることができましたが、たくさんの人に支えられて取り組んできた研究なので、感謝の気持ちを伝えたいです。他チームの方の発表もとても勉強になりました。専門家の先生たちの質疑も難しかったですが、とても親切に質問していただけて嬉しかったです。」
表彰式のあとは、コンテスト会場に併設されたミニ実験コーナーや水槽センターの見学が行われ、北大大学院水産科学院での研究の片鱗を垣間見ることができました。大学院生と中学生、高校生たちが交流することで、それぞれにとっての刺激となりました。
(越田 有)