終了レポート

「北の海の生きものたち -海と日本PROJECT-」

日 程 :
7月28日(火)~11月30日(月)
開催場所:
マリン・ラーニングのホームページ内にてオンライン配信
参加者数:
288名
主 催 :
北海道大学大学院水産科学研究院
目 的 :
北海道大学の教員によるオンライン講義を通し、海の生き物たちについての研究紹介やタイムラプスカメラ等で撮影した映像を配信することで、魚類等の生態や海について考えるきっかけを提供する。

イベント内容

Web「マリン・ラーニング」にて、北海道大学の教員2名によるオンライン講義を配信するオンラインイベント「北の海の生きものたち -海と日本PROJECT-」を開催しました。

ヤドカリを研究している石原千晶先生(北海道大学大学院水産科学研究院)は、「ヤドカリのオスが見せるメスとハサミのあれこれ」というテーマで学びを提供。ヤドカリは磯の潮だまりや干潟などに行けば簡単に見つかる身近な存在ですが、あまり知られていない生態や行動がたくさんあります。メスをめぐるオス同士の闘いもその一つ。ヤドカリを対象とした配偶者をオス間闘争における右鋏脚の武器機能を世界に先駆けて研究してきた石原先生が研究を基に、研究の写真や動画を織り交ぜてレクチャーしました。まだまだ謎多きヤドカリの暮らしの様子がわかる、非常に興味深い内容でした。

魚の繁殖を研究している平松尚志先生(北海道大学大学院水産科学研究院)の動画タイトルは、「ソイ・メバルを知ろう!~持続的な利用に向けて~」。平松研究室では「つくる・そだてる」を目標として、日々学生たちと養殖の基盤である魚の繁殖に関する実験や研究を重ねています。今回は、北の魚の代表であるソイ・メバルの養殖水槽を映したタイムラプス映像や、その人工授精などの実験のようすを動画で提供。世界の人口が増える中、和食が世界無形遺産に登録されるなど、魚食は世界的に注目され需要が増えています。気候変動により魚種によっては天然魚の漁獲量が大きく減る傾向にありますが、近年は魚の養殖の技術開発が進んでいます。養殖魚の生産を通して持続可能な食資源の確保・利用を目指す動きが重要であることを学べる機会となりました。

このオンラインイベントを閲覧した方々からは、「生きものたちの生態をまず知ることが大事。そして、それぞれの命の営みを大切にしたいと感じた」といった声もありました。

▼石原千晶先生 「ヤドカリのオスが見せるメスとハサミのあれこれ」

 

▼平松尚志先生 「ソイ・メバルを知ろう!~持続的な利用に向けて~」

(泉 花奈)

トップへ戻る