終了レポート

「練習船を使った海の研究に触れてみよう! -海と日本PROJECT-」

日 程 :
9月21日(土)12:30~15:00
開催場所:
横浜港大さん橋 北海道大学水産学部附属練習船「おしょろ丸」
参加者数:
14名(引率教諭1名、北海道大学東京オフィス職員1名を含む)
主 催 :
北海道大学大学院水産科学研究院
目 的 :
最新鋭の観測・研究設備を有する大型練習船の見学を通じて、海洋調査で用いられる実際の観測機器に触れ、「海を測る」ことの大変さやその意義を教え、次世代を担う若者に「海」への興味や関心を高めてもらう。

イベント内容

 「海の宝をめぐる学びと体験 マリン・ラーニング」プロジェクトでは、関東圏の中学・高校生を対象に、「練習船を使った海の研究に触れてみよう!海と日本PROJECT」を横浜港・大さん橋に於いて実施しました。このイベントは、9月14日に函館港を出港し、津軽海峡・三陸沖での調査を終えた「北海道大学水産学部附属練習船おしょろ丸」が横浜港へ寄港する機会を生かしまして、海洋調査の実際や、先端研究の一端に触れてもらう機会の提供を狙ったものです。最新鋭の観測・研究設備を有する大型練習船を見学して頂き、海洋調査で用いられる実際の観測機器に触れて、「海を測る」ことの大変さやその意義を教え、次世代を担う若者に「海」への興味や関心を高めてもらうことを目的に企画されました。

 プロジェクトでは、HPやFacebookのほか、関東圏の高等学校等教育機関や北海道大学水産学部同窓会への案内を通じて参加者を募った結果、関東圏の広範囲に位置する中学・高校を合わせて4校から、計12名(中学生1名・高校生11名)の参加者が得られました。

 イベントは以下のような流れで実施されました。埠頭の管理ゲートに集まって頂いた参加者を、参加者リストを確認しながら名札を配布し、星直樹(ほし・なおき)次席一等航海士と小熊健治(おぐま・けんじ)海洋調査手がゲート内に導き、おしょろ丸まで誘導。船内に入る前に、星直樹航海士から船内を見学する上での諸注意が行われました。その後、乗船タラップの前にて記念撮影を行い、船内の学生食堂・講義室に誘導しました。全員の集合と着席を確認後、荷物を置いて船内見学に向かいました。

 船内見学では航海計器の関連を星次席一航士、観測計器の関連を今井圭理(いまい・けいり)調査士と澤田光希(さわだ・こうき)調査手の誘導と説明を受けながら、船内の各所を見学しました。見学個所は船橋区画(操舵室・チャートルームなど)、研究室と採水器室、作業甲板(船尾デッキ・観測デッキなど)となりました。船橋区画では操舵機・エンジンコントロール機器・レーダー機器・電子チャートなどの説明が行われました。採水器室や観測デッキでは、実際の観測に使われたCTD(Conductivity・Temperature・Depth)観測装置、ニスキン採水器、プランクトンネット、ニューストンネットなどの実物が展示され、手にも触れてもらいながらの説明が行われました。CTDでは、実際の観測データをコンピュータ上で再現して、海の温度・塩分の変化やその特徴などの説明が行われました。また、ニューストンネットで取られた海洋プラスチックごみのサンプルを、実際に見てもらいました。

 船内の見学が終了後、参加者全員が学生教室に集合し、大西広二(おおにし・ひろじ)助教から、日本における「水産科学・海洋学」の草創期の逸話などを紹介し、併せて「水産学部・おしょろ丸」の歴史についての紹介を行いました。その後、「海の宝アカデミックコンテスト2019」の内容説明に移り、昨年の受賞作品の紹介や各賞の紹介、応募方法や応募に当たっての注意事項などが詳しく説明されました。参加者からは、全体を通じての質問や北大、水産学部、コンテストに関する質問等が寄せられました。帰りはまた、ゲートまで誘導し、ゲートを出たところで名札を回収して、無事に終了となりました。

集合写真

横浜港に停泊中のおしょろ丸

星次席一等航海士の諸注意

船橋での星次席一等航海士の航海計器説明

観測デッキ・実験室での今井調査士の説明の様子

大西助教による大学・学部の紹介、アカデミックコンテストの内容説明の様子

(大西 広二)

トップへ戻る