終了レポート

「海と日本PROJECT 鹿児島のサメを調べる~サメ解剖教室~」

日 程 :
8月7日(水)12:00~16:00
開催場所:
かごしま水族館 1階 レクチャールーム
講 師 :
北海道大学名誉教授 仲谷一宏 博士
参加者数:
中学校、高校生 合計21名(応募者41名 抽選により21名を選出)
鹿児島市 鹿児島県内 福岡県 から参加
主 催 :
かごしま水族館
共 催 :
北海道大学大学院水産科学研究院
目 的 :
地元の海の教材(鹿児島県内の定置網に混獲されたサメ)を利用して、中学、高校生に、サメについて学ぶ機会を提供する。サメの解剖等の体験学習を行うことで、生き物や海への興味や関心を高めてもらう。

イベント内容

 8月7日(水)に、「海と日本PROJECT 鹿児島のサメを調べる~サメ解剖教室~」をかごしま水族館にて実施しました。かごしま水族館のホームページやFacebook、館内掲示、鹿児島県内の中学高校へのチラシ配布、報道機関へのリリースでイベントを告知しました。定員を超える多くの応募があり、抽選で選ばれた21名で実施しました。

 イベントは以下の流れで実施されました。

 サメ解剖教室は、観察(撮影・スケッチ)、大きさを測る(計測)、種類を調べる(査定)、解剖をサメ先生として知られる 仲谷一宏北海道大学名誉教授に直接指導をしていただきました。

 最初に当館職員から本イベントの趣旨説明、注意事項、講師の紹介を行いました。5班に分かれ、計測器具や記録用紙、解剖道具等を配布し、仲谷先生からサメや生物を調べる意義や方法について説明がありました。1.撮影 スケッチ 2.測定 3.査定 4.解剖 の項目で進行しました。

1. 撮影 スケッチ
1人に1匹のサメを渡し、魚体のクリーニングをしました。撮影班とスケッチ斑に分かれ、撮影とスケッチで外部形態を記録しました。

2.測定作業
サメの測定図を基に全長、尾叉長、各部位を順に細かく測定しました。

3.種の査定
分類学の基礎についてレクチャーを受け、魚類検索表を用いて種の査定を行いました。

4.解剖
内臓器官を観察するため、解剖を行いました。まずは、ハサミで腹部を切開し、各臓器の位置等を確認しました。

 参加者は、慣れない作業やサメ特有の匂いに戸惑いながらも、普段なかなかできない体験に大変満足したようです。サメの体内を見ることができ非常に楽しかった、内臓の観察や、自分の手で解剖できることがとてもよかった、サメについての興味が今日で増したとの感想を頂きました。最後に、仲谷先生に総括をしていただき、参加者全員で先生を囲み記念撮影をしました。

 当日は、南日本放送と南日本新聞社の取材があり、後日イベントの様子が紹介されました。

イベントの様子

イベント会場

1人に1匹のサメを配布

魚体の汚れを落すクリーニング作業

ヒレの位置や形に注意しながらスケッチ

標本の撮影方法をレクチャー

撮影にチャレンジ

各部位を測定

測定場所を確認して計測

検索表を使って査定に挑戦

分からないときはサメ先生に質問

内臓を確認するため解剖に挑戦

臭いに耐えながらの解剖作業

テレビ局の取材もありました

仲谷先生と記念撮影

アンケートの結果

 今後の講座開発の参考にするために、参加者にアンケートをお願いしました。その中から参加者の感想を紹介します。

  • サメがシロザメで、胃の中にカニが入っていたのでびっくりした。楽しかったです!
  • サメの計測、解剖法を再確認することができました。これを糧に様々なサメを観察してみたいです。
  • 解剖する時間が少なかったけどサメの内臓の仕組みを知れてよかった。
  • 私の大好きなサメを解剖できたので楽しかった。私は結構大きなサメだったので内蔵の大きさにびっくりした。
  • 次回もチラシを見たらまた参加したいです。
  • サメの独特のにおいが強かったけれど、おそらく人生で一度の経験だと思うので、とても良くためになる解剖教室でした。
  • 私は解剖に興味があって参加したが、サメに興味が湧くきっかけになった。
  • 参加してとても良かったと思う。最初、匂いがきつかったけど、サメについての興味が今日で増した。胃から魚が出てきた時うれしかった!私のサメがシュモクザメで、私が好きなサメだったからとてもうれしかった。
  • 初めて解剖したけど 種類とか知ることができて面白かった。
  • 胃の中身が個性的だった。
  • 鹿児島に生息するサメの種類や内部構造もわかりとても勉強になりました。
  • サメと人間の似ているところや全然違うところがあっておもしろかった。
  • サメの匂い初めて嗅ぎました。最初は釣りをしていることもあり大丈夫でしたが、長時間だと鼻がつぶれますね(笑)。家ではさばかないサメの体内を見ることができ非常に楽しかったです!

(佐々木 章)

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