終了レポート

「体験講座 知れば知るほどオモロイ昆布~海と日本PROJECT~」

 「体験講座 知れば知るほどオモロイ昆布~海と日本PROJECT~」が8月6日(日)、函館市のはこだてみらい館にて開催されました。当日は、「昆布の種類や特徴について知り、昆布が持つ魅力を見直そう」というコンセプトの体験講座に、夏休み中の小学生から中高年の方まで15名の参加がありました。この講座も、同日開催された「体験講座 磯焼けってなんだ?どうすりゃいいんだ?」と同様に、海の科学教育プログラム「Poseidon」に沿って進められたものです。イベントでは、Poseidonリーダー・はこだてみらい館スタッフの佐藤隆博さんが進行役となり、北海道フードマイスターの髙村亨さんが専門的な解説を加えていきました。

昆布に関する詳細な知識を持つフードマイスター髙村さん

参加者が力を合わせて、海藻クイズに取り組む

興味津々で海藻を観察する参加者たち

 「ここには何種類の海藻が入っていると思いますか?皆さんで予想して分けてみてください」。3つのグループになった参加者は、それぞれテーブルに置かれた乾燥状態の海藻の種類を、予想しながら分けるという作業からスタート。色や形をヒントにして、思い思いに種類分けしていきます。

 「次に水に浸してください。やっぱり種類の数は変わりませんか?」。水で戻した状態の海藻を見て、予想の数を増やしたグループも。リーダーから正解が明かされた後、今度は「海藻は緑藻・褐藻・紅藻の3種類に分けることができます。手元にある海藻を、3種類に分類してください」と出題が続きました。「カンテンは透明だけど…どれになるんだろう?」、「赤い海藻はすぐ分かるよね」和気あいあいと相談しながら、作業が進められます。

 「実は、この中で緑藻はひとつだけなんですよ」と正解が発表されると、意外な答えに参加者からどよめきが。透明なカンテンは、紅藻であるテングサから作られているといった説明に、「そうなんだ!」、「なるほど」と驚きの声が上がりました。

 ここで、サポートスタッフから緑藻・褐藻・紅藻はそれぞれ海の中で生育する深さが異なり、その色は光の吸収と関係していることが紹介されました。そして、会場から思いつく海藻の名前を次々に挙げてもらい、3つのうちどれに分類されるのか、スタッフが答えていきます。

 そこで挙がった中のひとつアマモは、実は海草(海藻と区別するため「うみくさ」とも呼ばれる)の仲間で、海藻は胞子、海草は種子で殖える違いがあることも説明されました。「今日の主役の昆布は、褐藻の仲間になります」。

 また、海藻の色素に関連して、「ワカメを味噌汁に入れると緑色になるのはなぜなのか」も話題に。「これは、茶の色素が熱で変性してしまい、緑の色素=クロロフィルは壊れずに残っているためです」。こういった身近な例から、海藻の持つ色にも化学的なしくみが関係していることが伝えられました。

昆布には様々な種類・銘柄がある

その産地によって、いろいろな銘柄で呼ばれている昆布

 次に各グループに配られたのは、A~Fと振られた6種類の乾燥昆布。ここで用意された昆布は、北海道で採れる利尻・羅臼・日高・真昆布・ガゴメ・細昆布の6種類です。昆布の国内生産の95%が北海道産で占められており、日本近海では14属45種にのぼる昆布が生育しているのだそうです。「表面の形や、厚み、色合いなどをじっくり観察して、どれがどの銘柄の昆布なのか考えてください」。

 参加者たちはチームごとに話し合って予想し、正解が発表されると「難しいね」、「昆布って、こんなに種類があるんだ」と感想を口にしていました。

一人ひとりに昆布水が配布され、味を確かめる

体験講座中の会場の様子

 次に行われたのは、昆布水の飲み比べです。先ほどのクイズに使われたものと同じ6種類の昆布をぬるま湯に浸して作った「昆布水」が一人ずつに配られ、色・におい・味を手掛かりに種類をあてていきました。「昆布と言っても、種類によってこんなに味が違う」と、参加者に実感してもらうことができたようです。

 さらに話は、ダシの食文化へと発展します。髙村さんから、五味と言われる味覚には従来4つまでしかなかったところを、5つめの「うま味」を発見した日本人科学者がいたこと、それは湯どうふを食べていた時に、ダシに使った昆布のうま味から気づいたのだというエピソードが紹介されました。昆布で取ったダシのほか、干しシイタケ・イリコ・カツオ・コンソメのダシ汁が用意され、どれがどのダシかをあてる飲み比べが行われました。正解の発表後、ダシの成分にはグルタミン酸・グアニル酸・イノシン酸があることなどが説明されました。

 参加者は、「東京から帰省中で、親子で参加しました。クイズ形式で楽しく参加でき、理科の勉強にもなったので良かったです」、「普段、昆布を何種類も使い分けたことがなかった。昆布の奥の深さを知りました」と、楽しく講座に参加することができたようです。

講座を盛り上げたイベントスタッフの集合写真

(鈴木せいら)

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