「海、それはいのちのふるさと。そこにはまだ見たこともない新しい可能性が眠っています。海を学び、体験することで、人類や地球にとってのさらなる可能性、思いもつかなかった宝物をみつけだしてみませんか!(「海の宝アカデミックコンテスト2017」応募要項より)」
全国の中学生・高校生が、「感じ」、「見いだし」、「学び」、「考えた」海の宝を、電子紙芝居形式で表現・発表する「海の宝アカデミックコンテスト2017」。第2回目となる今年度は、11月26日(日)、北海道大学大学院水産科学研究院にて開催されました。今回のコンテストには、全国の中学・高校から50校159作品の応募がありました。応募数は昨年度の2倍以上となり、このコンテストの意義や目的が、全国に徐々に浸透してきたと証といえます。
今回からは、新しく「マリン・サイエンス部門」と「マリン・カルチャー部門」が創設されました。「マリン・サイエンス部門」は科学の知識や実験・研究に関する作品、「マリン・カルチャー部門」は、海に関する絵や写真を使った物語や作品となります。生徒が「海の宝」を柔軟に捉え、様々な表現方法で応募してもらうことを目指し、創設されました。
コンテストでは、9月27日までに応募された159作品について、一次審査(電子書類審査)を実施、1次審査を通過した合計20作品が、最終審査となる11月26日のプレゼンテーションに臨みました。開催前日、天候不良のため、遠方からの出場者が予定通りに函館に到着できないハプニングもあり、コンテスト関係者は心配しましたが、当日には、無事に元気な顔が揃いました。
コンテストは「中学マリン・カルチャー部門」からスタート。プレゼンテーションでは、昨年度応募のテーマをさらに掘り下げて調べた作品や、テーマとなったイカをかたどった帽子をかぶる学生も。次いで「中学マリン・サイエンス部門」では、審査員を唸らせるレベルの高い研究発表が続きました。
「高校マリン・サイエンス部門」では、高校生が、長期間調査・研究したと思われる力作が発表されました。発表の際には、聴衆にわかりやすく伝えるため、ストーリー仕立ての発表や、実習時の姿(潜水着!)に扮する学生も。コンテスト最後の「高校マリン・カルチャー部門」発表では、海をテーマとした、エネルギーや環境に関する問題、地域活性化などが取り上げられ、高校生の視野の広さを感じ取れました。
審査は、プレゼンテーションにおける「アピール力・表現力」、「内容のわかりやすさ」、「聞き取りやすさ」、「時間配分/質疑応答」を基に行われ、その結果、各部門の大賞には、以下の皆さんが選ばれました。
なお、コンテストと併催で、北海道大学の研究紹介・展示も行われました。コンテストに参加した中高生たちは、展示見学を通じ、海の素晴らしさや研究の奥深さをより一層感じていたようです。
(齊藤 拓男)