コンテスト

海の宝アカデミックコンテスト2017 結果発表

 11月26日(日)、「海の宝アカデミックコンテスト2017」最終審査が、北海道大学大学院水産科学研究院大会議室(函館市港町3-1-1)にて開催されました。最終審査では、一次審査を通過した20作品のプレゼンテーションが行われました。審査員による厳正な審査の結果、以下に受賞作品をご紹介いたします。

 また、「ギャラリー」に「海の宝アカデミックコンテスト2017」の様子を掲載しておりますので、是非ご覧ください。

中学マリン・サイエンス部門
海の宝大賞(最優秀賞) 波が磨いた海の宝石 鳴き砂 遺愛女子中学校地学部
波が磨いた海の宝石 鳴き砂  遺愛女子中学校地学部 西山 澄 今年の8月、海洋研究センターで行われたジオフェスティバルに参加し、棒で押すとキュッと鳴る「鳴き砂」に出会いました。道内各地の鳴き砂をお借りして調べたところ、石英の多い砂が良く鳴き、汚れが付くと鳴かなくなることがわかりました。鳴く砂を作るのは波の働きです。私たちのフィールド、大森浜の砂もふるいにかけ洗剤で洗ったら鳴きました。素敵な鳴き砂の浜ときれいな海をこれからも大切にしていきたいです。
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りゅうぐうのつかい賞(優秀賞) これぞ海の宝 カキが持つ凄い力! 大阪市立築港中学校 海遊館・野鳥園連携授業チーム
これぞ海の宝 カキが持つ凄い力! 大阪市立築港中学校 海遊館・野鳥園連携授業チーム 中澤 美月 カキを活用した新たな生物調査活動や、人工干潟の保全活動に参加した。食べ物としてしか目にすることのなかったカキという生き物について、さまざまな角度から接したことで、カキを通じて海の生き物たちの関係性や、南港野鳥園という人工干潟の役割とその環境を維持する人との関わりについて学ぶことができた。カキは海の生き物にとって、そして私たちにとっても、海の環境について学ぶ機会を与えてくれた、まさに海の宝だと思う。
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ちょうちんあんこう賞(奨励賞) この魚はオス?メス?~魚類の雌雄判別でもっと豊かに~ 函館白百合学園中学校
この魚はオス?メス?~魚類の雌雄判別でもっと豊かに~ 函館白百合学園中学校 加藤 さくら 魚は見た目で雌雄判別がつかないものも多い。「魚の卵を科学する!―魚の血液検査で、オスとメスが分かる?」の講義および実験実習を受講し、初めて知った採血のみで雌雄判別する方法についてまとめた。また、魚類の雌雄判別以外にもより効率的な養殖など、実際に使用されている人間用のキットを魚へ利用する可能性を考えた。これらが実用化されることで海の宝である「魚」がより安くおいしい魚が沢山手に入るようになればと思う。
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中学校マリン・カルチャー部門
海ぼうず大賞(最優秀賞) 父の仕事 合志 優晟(静岡県立清水南高等学校中等部)
父の仕事 静岡県立清水南中等部 合志 優晟 私の父の仕事。私の父の仕事はプロウィンドサーファーであり、大学教員であり、ショップオーナーであり、セイリングメジャラーである。普段は大学の学生たちに海に関する授業を行い、小中高生や多くの子供たちそして大人たちに海の素晴らしさや怖さなどを教えている。これからの未来の海そして地球の環境を身近な海から多くの人たちに伝える父の仕事。海の宝。私にとって海の宝はそこに来るたくさんの人の笑顔、そして父である。
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おとひめ賞(優秀賞) 「イカす函館」 中村 仁美(函館白百合学園中学校)
「イカす函館」 函館白百合学園中学校 中村 仁美 函館は、目の前に広がる津軽海峡から、海の恵みとしてもたらされるイカを活かした、すてきな街づくりをしています。イカを使った食品づくりはもちろんのこと、函館が「烏賊の町」として取り組み、烏賊に関する食文化や学術研究などの発信地となっていることを、『烏賊した町 函館』と題して紹介します。とにかく、函館は街中に烏賊があふれているすてきな町です。
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いさりび賞(奨励賞) 日生の漁師~海の守り人~ 岡山県備前市立日生中学校
日生の漁師~海の守り人~ 岡山県備前市立日生中学校 東 瑠夏 海を眺めるように漁師の姿を眺めるだけだった。「聞き書き」を通して知った漁師は,海から生活の糧を得るだけではなかった。海を愛し,海を守る存在だった。30数年前,瀕死の状態だった日生の海を生き返らせるためアマモの再生活動を始め,見事に蘇らせた。今,その思いを受け継ぎ,漁師とともに私たちも海を守る活動に取り組んでいる。そして後輩へと思いを伝えている。そんな日生の漁師こそ,私たちにとって「海の宝」である。
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いさりび賞(奨励賞) 深海魚にせまれ! 函館ラ・サール中学校
深海魚にせまれ! 函館ラ・サール中学校 鬼頭 宏昌 僕たちは、魚の漁獲量が減っている昨今に、まだ、人があまりふれていない深海というジャンルに目をつけてみた。そうして、考えてみると深海魚を使用する料理があった。僕たちの学校がある函館でも深海魚を使用した料理があることが分かった。つまり、皆にあまり知られていない深海にも豊かな海の資源があるということだ。深海にもっと目をむけて、深海の資源を利用することが可能なのではないだろうか。
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高校マリン・サイエンス部門
海の宝大賞(最優秀賞) 海の砂漠からオアシスへ 鹿児島県立鹿児島水産高等学校
海の砂漠からオアシスへ 鹿児島県立鹿児島水産高等学校 瀬﨑 洸志郎 鹿児島水産高校栽培工学コースでは13年前より鹿児島県指宿市岩本沖の藻場再生に取り組んでいます。13年前,私たちの先輩は海にとって大切な藻場の存在が危ないと知り,県の水産技術開発センターや地元漁協の協力を得て藻場の保全に立ち上がりました。学校で学んでいるダイビング技術を活かしたその取り組みは今でも続いており,成果が出つつあります。その13年間の取組みの様子とこれまでに私たちが三者で作り上げた海の宝を紹介します。
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りゅうぐうのつかい賞(優秀賞) ウニ類の異種交配実験 ー関東大震災で消失したデータを復元するー 黒石 あかり(埼玉県立越谷北高等学校)
ウニ類の異種交配実験ー関東大震災で消失したデータを復元するー 埼玉県立越谷北高校 黒石 あかり 海の生物の多くは体外受精をする。海に放出された卵は別の生物の精子と異種交配をするのか?この疑問をもとに私はウニ類を用いて実験観察を行った。文献を調べると、約100年前にデビッド・テナント博士が世界中のウニ類の異種交配を研究していた。彼は日本のウニ類を用いて実験を行ったが、関東大震災に遭い実験ノートを消失してしまった。そこで私はテナント博士の実験の復元と、異種交配の受精効率を上げる実験を試みた。
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りゅうぐうのつかい賞(優秀賞) 天日塩の中の微生物 愛媛県立今治西高等学校 生物部
天日塩の中の微生物 愛媛県立今治西高等学校 生物部 寺町 茉鈴 海洋微生物は有用物質生産において海の宝である。私たちは天日塩の中に休眠している微生物が高塩分濃度に耐える仕組みに興味を持った。実験で19種類の天日塩を過飽和にした液体培地から、高度好塩性および耐塩性の菌株を多数得ることができた。また、菌体内に蓄積する浸透圧調節物質には栄養分が含まれるほか、生分解性プラスチックの材料になるPHBの蓄積も推定された。今後は特に耐塩性が強い菌株を選抜して研究を進めたい。
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ちょうちんあんこう賞(奨励賞) ニモがピンチ!! ~沖縄の調査でわかったこと~ 愛媛県立長浜高等学校水族館部 チーム・ニモ
ニモがピンチ!! ~沖縄の調査でわかったこと~ 愛媛県立長浜高等学校 水族館部 チーム・ニモ 重松 楽々 ハタゴイソギンチャクに共生するカクレクマノミは、ダイバーや海水魚愛好家に絶大な人気があります。その一方で乱獲が問題になっています。しかし、野生個体についての調査報告は見あたらず、放置されています。私たちの沖縄での定点調査の結果、カクレクマノミとその宿主は危機的状況にあることが分かりました。私たちはこの現実をより多くの人々に知ってもらうことで、貴重なカクレクマノミを保護していきたいと考えています。
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ちょうちんあんこう賞(奨励賞) 糸魚川の海の宝「石もずく」 新潟県立海洋高等学校
糸魚川の海の宝「石もずく」 新潟県立海洋高等学校 北村 乃彩 糸魚川市能生ではおいしいイシモズクが生育しているが、潜水技術が必要であるための理由であまり収穫してこなかった。そこで、授業で学んだ潜水技術を活かして能生のイシモズクを収穫し、目玉商品とすることで水産業の振興の一助となることを目指した。研究ではモズクスイーパーを用いた効率的で安全な収穫方法の検討、イシモズクが生育できる環境および繁茂面積の調査および製造したイシモズク塩蔵品のPR・販売を行った
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ちょうちんあんこう賞(奨励賞) 海水温の上昇、酸性化が棘皮動物の幼体の生育に及ぼす影響 青森県立弘前南高等学校
海水温の上昇、酸性化が棘皮動物の幼体の生育に及ぼす影響 青森県立弘前南高等学校 赤石 千聡 人間の活動により排出されるCO2の増加は、今後海洋環境へも影響を及ぼしてくると考えられる。私たちは昨年度、本コンテストでの先輩の問題提起を受けて、海水温の上昇と酸性化(pH変動)が海洋生物の形態形成にどのように影響するのかを、青森県の重要な海産資源でもあり、体制に炭酸カルシウムの微小骨片をもつため酸性化によって強い影響を受けるであろうマナマコ(Apostichopus japonicus)を実験区と対照区で飼育しながらその変容を調べています。
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ちょうちんあんこう賞(奨励賞) ミニチュア海藻工場 北海道函館水産高等学校
ミニチュア海藻工場 北海道函館水産高等学校 中村 広夢 函館地域の海の宝であるガゴメとアカモクについて、陸上水槽において栽培条件を検討した。光量を自然光と遮光に変化させた実験、水温を5℃と15℃に変化させた実験を行った。ガゴメでは葉長および葉幅、アカモクでは全長を測定し、平均値の変化を考察した。ガゴメは、LED照明で15℃が良かった。アカモクは、光条件の違いの影響は少なく、15℃が良かった。これらの条件を整えることで海藻工場において栽培が可能である。
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高校マリン・カルチャー部門
海ぼうず大賞(最優秀賞) えびすさまの大冒険 佐々木 春佳(淑徳与野高等学校)
えびすさまの大冒険 埼玉県淑徳与野高校 佐々木 春佳 貝殻。それはただの“から”ではありません。その様々な色、形、大きさは海の生き物の多様性を表しているのです。そして、そんな貝殻を、私たち人間は古くから活用しています。この紙芝居では、今年初めて拾ったエビスガイを見つけたときの感動を、海の神様であるえびすさまの物語にしました。貝殻はどんなものに使われ、私たちとどのように関わっているのかを知ることで、多くの人に貝殻の魅力を知ってもらえたらと思います。
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おとひめ賞(優秀賞) ハタ子の魅力 山内 虹渡子・三木 佳苗(大阪市立工芸高等学校)
ハタ子の魅力 大阪市立工芸高校 山内 虹渡子 ハタハタは栄養価が高く美味しい、そして秋田県の名物料理にも使われています。このことから私はまさにハタハタは海の宝だと思い、ハタハタを題材にした紙芝居を作成しました。2匹のキャラクターハタ子とハタ男を作り、ストーリーに入り込みやすくなるように工夫しました。またハタハタは1985年頃に数が大幅に減少しました。これ以上数が減らないための呼びかけをする形で紙芝居を締めくくりました。
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おとひめ賞(優秀賞) 海の宝は海の雪 高橋 直希(東京工業大学附属科学技術高等学校)
海の宝は海の雪 東京工業大学附属科学技術高等学校 高橋 直希 魚は見た目で雌雄判別がつかないものも多い。「魚の卵を科学する!―魚の血液検査で、オスとメスが分かる?」の講義および実験実習を受講し、初めて知った採血のみで雌雄判別する方法についてまとめた。また、魚類の雌雄判別以外にもより効率的な養殖など、実際に使用されている人間用のキットを魚へ利用する可能性を考えた。これらが実用化されることで海の宝である「魚」がより安くおいしい魚が沢山手に入るようになればと思う。
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いさりび賞(奨励賞) 落ちこぼれ水族館が『クラゲで世界一』 山形県立鶴岡南高等学校
落ちこぼれ水族館が『クラゲで世界一』 山形県立鶴岡南高等学校 小野寺 春奈 貝殻。それはただの“から”ではありません。その様々な色、形、大きさは海の生き物の多様性を表しているのです。そして、そんな貝殻を、私たち人間は古くから活用しています。この紙芝居では、今年初めて拾ったエビスガイを見つけたときの感動を、海の神様であるえびすさまの物語にしました。貝殻はどんなものに使われ、私たちとどのように関わっているのかを知ることで、多くの人に貝殻の魅力を知ってもらえたらと思います。
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いさりび賞(奨励賞) 海洋発電は海の宝 大阪府立市岡高等学校
海洋発電は海の宝 大阪府立市岡高等学校 杉香 春陽 海遊館が主催するプロジェクトで海に行ったときに、近くに関西電力の発電所がありました。発電所がなぜ海の近くにあるのか調べていると、海の力を使った発電方法がいろいろあることがわかりました。海の力の偉大さをたくさんの人に知ってもらいたいと思いました。タコの船長とイカのクルーが、従来の発電方法のメリット・デメリットと、海洋発電の4つの方法をわかりやすく説明します。
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いさりび賞(奨励賞) 天然サケのすばらしさ 越 理々香(藤女子高等学校)
天然サケのすばらしさ 藤女子高等学校 越 理々香 私達がふだんお寿司などの生食として食べている「サーモン」は、そのほとんどがノルウェーやチリで養殖されたタイセイヨウサケです。一方、日本周辺の海にも自然分布しているタイヘイヨウサケの仲間は古くから日本人の食や生活を支えて来ました。天然のサケは、海を自由に回遊し、豊富な太平洋の恵みを受けてバランスの取れた高い栄養価を持っています。日本の鮭を上手に利用していくことは、人が自然と共存していくことに繋がるのです。
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海の宝アカデミックコンテスト2017 
審査総評

審査員代表
北海道大学大学院水産科学研究院
研究院長 安井 肇

 受賞された皆さまおめでとうございます。

 大変優秀な作品ばかりで、成績が拮抗して非常に僅差の戦いでございました。

 それぞれの賞に思いがあります。あとでまた詳しくは説明したいと思いますが、海ぼうず大賞、海の宝大賞、その他にも魅力的なおとひめ賞、りゅうぐうのつかい賞など色々なものがございます。

 主にはそれぞれのかけがえのない海の宝をもとにしてどのように発表するか、今回も日本列島の様々な地域から生まれる海の宝に磨きにかけて、発表していただきました。大変すばらしいコンテストになったと思います。

 全国159もの応募がございました。ここに今日集まっていただいた各学校の方々は、そのトップクラス、頂点ということになります。

 コンテストに参集された皆さま、お聞きになられたように大変すばらしい発表ばかりで、私たちも改めて海の大切さであるとか、色々な海の魅力、これからの将来、あるいは可能性を、新たに感じたことと思いますし、また多くの方々が感動されたと思います。

 受賞者にブルーの旗をお渡ししていると思うのですが、あの旗は広島呉にある大漁旗を染めて作られる非常に有名な作家の方です。この学校の先生のお父様が、広島の呉の大漁旗の作家ですので、思いを込めて作られたということでございます。世界中にも今日配っただけしかございません、貴重な旗です。大切にしていただければと思います。

 私からは総評としては「すばらしかった」の一言に尽きます。ご指導された先生方、ご家族のご協力、それから非常に優れた作品を作成し応募しここで発表していただいた若い皆さまの努力や工夫に対し敬意を表します。

 ありがとうございました。

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